【日本原子力研究開発機構】英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業の募集(~4/14)

2023年3月16日
【日本原子力研究開発機構】英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業の募集(~4/14)

令和5年度 課題解決型廃炉研究プログラム 

提案書類受付期間:令和5年3月1日(水曜日)から令和5年4月14日(金曜日)17:00(厳守)
(府省共通研究開発管理システム(e-Rad)を通じて、応募してください。)

募集要項と申請に必要な様式はこちらからダウンロードください。

→ 募集要項(PDF1.3MB)  様式(WORD206KB)

採択予定件数実施経費
(1件当たり年間)
(間接経費を含む)
実施期間
6件程度4,000万円以内3年以内
1件程度2,000万円以内3年以内

ニーズ①: AI等を導入した動画情報から迅速かつ自動的に空間情報を三次元デジタル化できる技術

基礎・基盤研究の全体 マップ上の位置づけ

【廃炉プロセス】

共通項目


【検討対象】

可視化技術
(3次元を含む)
(共-2)

【特定ニーズ】

ニーズ①: AI等を導入した動画情報から迅速かつ自動的に空間情報を三次元デジタル化できる技術

<具体的ニーズ>
原子炉格納容器(PCV)/原子炉建屋内を調査する際に動画撮影を実施している。その動画データをAI等を駆使し、迅速かつ自動的に三次元デジタル化することで周辺状況を三次元かつ俯瞰的に把握したい。

原子炉格納容器(PCV)/原子炉建屋内の状況(機器・設備の配置、床・壁面・天井の状態)は事故前後で一変しているが、現在、各エリアにおける状況を全て把握できている訳ではない。

また、カメラ画像は360°取得できているわけでもなく、照明も限定的、高線量環境下、遠隔操作によって取得されるため、現状把握やデータ取得のために多くの時間をかけることはできない。AI等により周辺情報を補強した上での処理が必要である。

今後、燃料デブリの取り出し作業等で、原子炉建屋内での作業(人、遠隔装置による作業)が増加するため、安全性向上、作業効率性向上の観点から、建屋内の状況を把握することの重要性が増す。

また、廃炉作業が進めば原子炉建屋内の状況は日々変化していくこととなり、これを把握するため、迅速かつ詳細に現場の3Dデータを取得し、次の作業計画に活用できる様にすることが必要である。

そこで、動画(例えば現場に入った作業員や遠隔装置に取り付けた光学カメラ)から迅速かつ自動的に空間情報を三次元デジタル化できる技術が必要である。
また、定期的に撮影することで迅速に差分を検出することで現場状況の変化を捉えることが望まれる。

ニーズ②:オンサイトでの配管等の内部を透視または探索により把握する技術

基礎・基盤研究の全体 マップ上の位置づけ

【廃炉プロセス】

燃料デブリ取り出し


【検討対象】

取り出し工法・システ

【課題】

燃料デブリへのアクセ
スルートの構築
(デブリ-217)

【特定ニーズ】

ニーズ②:オンサイトでの配管等の内部を透視または探索により把握する技術

<具体的ニーズ>
配管等を加工(切断・撤去等)する前に、配管内の状態を把握したい。

今後の1F廃炉作業においては、多くの配管等を切断・撤去する必要があるが、当該配管等のオンサイトでの内部がどの様な状況となっているのかが分からないことが多い。

例えば、内容物の有無、液体の有無、放射性物質濃度、水素濃度、等が分からない場合、適切な切断方法や対策(内容物の飛散防止対策等)を選定することが困難となる。

過去にも、飛散防止材が詰まっていると想定して配管切断した際に、実際には詰まっていなかったという事例が生じている。
現場での適用を勘案した場合、簡便な方法(短時間での把握、ハンディタイプ、等)であることが必要である。

要求事項の具体例としては、以下が挙げられる。
● 配管内が目詰まりしているのか、強固な付着があるのか等を非破壊で把握したい。
● 配管内におけるα核種の有無を把握できること。α核種がある場合、どの程度存在するのかを把握でき
ること。

*注:なお、配管内の調査については、原則として非破壊を想定しているが、例えば内視鏡程度のサイズの小さな開口部を想定した方法も可とする。

採択機関は、「オンサイトでの多様な配管内を除染できる技術」の採択機関とも連携を図ること。

ニーズ③:オンサイトでの多様な配管内を除染できる技術

基礎・基盤研究の全体 マップ上の位置づけ

【廃炉プロセス】

燃料デブリ取り出し


【検討対象】

作業環境の向上

【課題】

遮へい・除染対策
(デブリ-202)

【特定ニーズ】

ニーズ③:オンサイトでの多様な配管内を除染できる技術
<具体的ニーズ>
建屋内の線量低減のための対策としては、高線量配管等の撤去、配管内部の除染が考えられる。撤去の場合でも、内包する放射性物質の飛散抑制の観点からは事前に内部を除染しておくことが望ましいことも考えられるため、いずれにせよ配管内部を除染できる技術が求められる。

配管は多様であり、それらそれぞれに対応可能なオンサイトでの除染技術が必要となる。

特にΦ50mm以上の配管に対する除染を想定する。(但し、Φ50mm以下の小口径配管を排除するものではない。)

<除染前後の計測技術>
配管内で除染前後による除染効果を確認できる仕組みも必要である。除染前後の汚染状況を汚染分布として把握できる計測技術が必要であり、その際に線量率まで計測できるとさらによい。

<除染技術>
除染には、物理的除染と化学的除染がある。除染後に発生する除去物の処理も念頭に置く必要がある。配管内除染後の水処理等の課題も考慮できる化学的除染技術(pH調整等)、物理的除染技術(切削物の回収と量等)が必要である。

物理的除染には、超高圧水等の湿式切削技術、レーザー等の乾式切削技術等があるが、いずれも除去物の処理は、除染場所によっては一か所に集約する必要があるものと水処理系に流せるものがある。

一か所に集約する場合には、高線量で取り扱いが困難になることも想定され、水処理系に流す場合には、物量や水処理側への負担軽減を考慮する必要がある。

水処理系に流せる場合であっても排出経路の詰まり等を考慮する必要がある。

化学的除染では、酸洗浄等が考えられるが水処理系統に流す前に中和等が必要である。

<挿入装置>
装置等を内部に入れる場合、小型の装置が必要となる。また、配管には随所に弁や閉塞部等が存在しているため、装置を配管内に入れて除染する技術に加えて配管内の弁や閉塞部等を突破する技術も必要となる。

上記、計測、除染、搬送装置等をシステム化した提案を募集する。

採択機関は、「オンサイトでの配管等の内部を透視または探索により把握する技術」の採択機関とも連携を図ることとする。

ニーズ④:PCVの気相の漏洩をオンサイトで検知できる技術

基礎・基盤研究の全体 マップ上の位置づけ

【廃炉プロセス】

燃料デブリ取り出し


【検討対象】

放射性物質の閉じ込め

【課題】

閉じ込め機能の構築
(デブリ-205)

【特定ニーズ】

ニーズ④:PCVの気相の漏洩をオンサイトで検知できる技術
<具体的ニーズ>
PCVの気相における漏洩及び漏洩箇所、漏洩量をオンサイトで検知・測定できる技術が望まれる。

PCVは事故により破損していると考えられており、気層においてPCV内外で気体の出入りがある状態であることが想定されている。現在、窒素封入を行っており、PCV内は微正圧状態であるが、PCVのどこから、どの程度の漏洩があるのかは正確には把握できていない。その原因として、PCV外側近傍の空間線量率が非常に高く人が近寄れないこと、多くの狭隘部が存在し人や機器が入り込みづらいこと、PCV外壁面が非常に複雑な形状をしており無数の配管が貫通していること、等が挙げられる。(過去に液相部の止水を行い、PCV全体を冠水させることが検討されていたが、止水を行う際の被ばく線量の観点から断念した経緯がある)。

PCVの気相部の漏洩を感知するセンサ、その設置方法、検出システムの構築が必要である。

本ニーズの実現は非常に難易度が高く、概念検討を充分に進め、実現性の高いシステム構成を得ることが重要である。

一方で、本システムが構成できた場合のメリットは大きく、PCV内の放射性物質の外部への漏洩を抑制・防止することができ、さらに漏洩部を補修等により塞ぐことができれば、より放射性物質の外部漏洩のリスクを低下させることができる。このことは、今後、燃料デブリの取り出しを行う上においてより一層重要となる。

本ニーズは、漏洩検知方法、漏洩検知システム概念検討等に主眼を置き、その実現可能性を確認することを重視するために、実施経費を2000万円/年以内とする。


お申込み、詳細は次のURLをご確認ください

https://www.kenkyu.jp/nuclear/application/index.html

掲載内容は、掲載日時点のもので、掲載内容に注意を払って確認をしていますが、変更や転載誤り等の可能性がありますので必ず公式サイトをご確認ください。


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